2011/11/23

意図せぬ使い方

今日、何気なくテレビを見ていると亡くなったAppleの元CEO、
スティーブ・ジョブスに関する番組をやっていた。

その中でジョブスはiPodの試作段階で、これ以上小型化できないという
技術者の前でiPodの試作品を水の入った花瓶に沈め、浮かび上がる
気泡を見ながら、

「この泡は空気だ。空気が入る余裕があるならもっと小型化しろ」

というような意図の発言をしたという。

もし、これが真実ならiPodに弁当箱のようなポータブルヘッドホンアンプを
外付けしていることはジョブスにとって全く意図せぬ使い方なのかも
しれない。

そもそも、iTMSで売られているデータが128kbpsであり、
付属のイヤホンがあのヒドい音質のものであることを鑑みるに、
iPodは高音質を持ち運ぶというコンセプトではないのであろう。

無駄をそぎ落とし、シンプルで上質なデザインが身上のiPod。
それに箱の中は半分以上に空気が詰まっているようなポタアンを
接続する。ジョブスはそれを見たときにどう感じるだろう?

設計者の意図を理解して商品をそのように扱うということは
案外、難しいことなのかもしれない。

2011/11/05

AKG K330 レビュー

もう4年ほど前に京都のビックカメラで購入。
1万円チョイくらいだったと思う。












(画像はサウンドハウスから拝借)



・音のバランス
圧倒的に低音寄り。

高音は良く聴けば出ているのだが、
完全に低音の中に埋もれている。
ボーカルも遠くから聴こえる印象。

・音質
音質自体は悪くない。
特に低音は量も圧倒的だが質もなかなか。
中高音は埋もれがち…というか埋もれている。
籠った感じがするが音自体が出ていないわけではない。


・装着感
タッチノイズは多め。
シュア掛けできるイヤホンではないのでケーブルをまとめるか、
諦めるかのどちらか。
・遮音性/音漏れ
圧倒的な低音に支配されるため、遮音性はなかなかのもの。
音漏れは意外としているかもしれない。
図書館等では注意が必要。

・携帯性
付属のケースはAKGの標準的なもの。
可も不可もなくといった感じ。

・総評
AKGというと繊細な音のイメージがあるが、K450といい、K315といい、
このK330といい、なかなか低音が響くものが多い。 
中でもこのK330は恐るべき低音の量である。
しかし、ボワン、ボワンと締りのない低音が鳴るわけではなく
ズンズン、ドンドンと締った低音が頭の中で響いてくる。
高音やボーカルは遠く聴こえ、ベース音が最も近くで聴こえる。
低音命な人にはオススメだが、それ以外の人にはオススメしにくい。
あと、質感は写真のように光沢のあるものではなくもっとゴムっぽい
艶消しでややチープな感じ。このあたりは実際にモノを見て確認しておかないと
パッケージを開けて愕然とすることになる。
最近では5000円くらいで売られている気がするが、それくらいの値段なら
まぁ、許せる範囲。元々の売値からすると他の選択肢があるのではないか。